軽やかなステップをするようにしてきた今までの恋愛と比べ、 20代後半からの恋愛に触れた今、私は臆病になってしまった。 相手が誰であれ私にとって”付き合う”という単語がもはや恐怖となりかけていた。昔なら、付き合って別れてを繰り返しても平気だったのに、20代後半にさしかかり突然それが怖くなったのだ。奥底にあったのは
「なにかを失うんじゃないか」という怖さ 私にとってのそれは
一人だからこそ解放できる自由な感性 “私には失うものなんてなにもない”そんな土台があるからこそ保てる強さ
そして、失うのが最も怖いのはきっと 今、新しく始まろうとしている一つの恋だった。
そしてもう一つ、彼氏がいない間に私の心に新しく生まれたある一つの想いがあった。それは
もしも、もう一度、恋を始めるのなら 人生一度でいいから まるで恋愛映画のような純粋で情熱的な恋愛がしてみたい 自分の心の振り幅の全てを感じてしまうような 全部傷ついても美しくみえてしまうような恋愛がしてみたいという
想いだ
過去の私はというと、そんな想いで恋をするなんて所詮映画の世界だけで、真剣な恋は重くて面倒臭くてちょっとダサいと思っていた。だから身軽に恋愛をすることが多かった。
当時の私は私なりに一生懸命恋愛をしていたのだが、今になって振り返ると自分のわがままさや、ずるさが本当にたくさんあったと思う。いつも相手のことなんて考えていなくて、どこまでも自分が一番大切で、相手の想いを振り回しては次から次へと恋を楽しんでいた。いわゆる若さ故の恋愛とでも言いくるめてしまえばいいのか。
私は自分でもたまに何を考えているのかわからない感覚で生きている時がある。一気に熱して一気に冷めるような暴れる感情がある。
何を大切にしたらいいのか見えていなかった私は、その突然暴れだすわがままを自分の素直な気持ちなんだと勘違いして開き直って貫き、思いっきり振り回して傷つけて終わり、次の恋を始めた。 相手を傷つけたいわけではなかった。
そして本音を言うと、そんな子どものようなわがままな感性も大事にしたかった。
次の恋がもしも。 今の私が思う、自分の純度を全部で、心の振り幅全部感じて恋をしたとして。そんな風に愛した相手をもしもまた傷つけ、なにかを失っていくとしたら。 相手だけでなく、自分の中の何かをも失っていくような気がした。 恋愛に触れるってことは、なにか子どもらしい自分の感性を失っていく気がした。
恋愛なんかなくても充実した人生が送れればそれでいい。 そんな風に思っていた。
love actuallyのテーマソング名のクッションをPhnompenhで発見
「all you need is love」
そんな私は、京都で4人の大事な友人と再会する。 当時はみんな元気で活発な旅女子バックパッカーだった。 久しぶりの再会は、数年前の私には想像もしていなかった再会となった。
変化した光景が目の前に広がっていた。
妊婦になり入籍を控えているミキ 未婚で赤ちゃんを産んだはるな 離婚を経験したゆり
はるなに関しては子どもを産んだことすらも知らなかった私は「まいまい久しぶりー!」とバックパックではなく子どもを担いで現れた彼女を見て本当にびっくりしてしまった。
帰りにサーティワンでアイスを食べた。 何を話したのか、正直なにも覚えていない。今ここにいる、ただそれだけを味わうだけで十分だった。女友達と過ごす、ささやかな幸せの時間だった。
みんな変わったけど、 変わらないものがそこにあった。
恋愛と人生。それを静かに目の前に現れたとき、私の心は穏やかだった。
それはきっと、恋を通して様々な人生を歩いている彼女たちの 女性らしい美しさを纏いながらも、アイスを頬張る無邪気で可愛い乙女な姿が、
愛しく見えたからだ。
“ああ。恋愛ってこんなにも、人生を豊かに彩るものなんだ。
失うとか、得るとか、そういう考え方で見極めるような世界じゃない。”
はるなの赤ちゃんが私の指をぎゅーっと握った。 純粋で美しい瞳が、私を見つめながら柔らかく笑った。
“恋はきっと人生を、愛おしくさせるよ”
そんな声が聴こえた気がした。
なにかを恐れていた私の心を
小さくて可愛い温度が包んだ。
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恋するfly mai season.1 episode1
http://flyhigh-mai.com/2016/07/22/恋するfly-maiはじめます/ *FLY HIGH世界の笑顔を繋ぐ旅 書籍予約・amazonレビューはこちらから記入ができます^^ http://goo.gl/6YIuwh
*石原舞インタビュー記事
アセナビ
http://asenavi.com/archives/6169
開発メディアganas
http://www.ganas.or.jp/20160302flyhigh/